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登録販売者試験の合格ラインは? 受験資格や出題科目も紹介

医薬品のすべてを取り扱う「薬剤師」に次ぎ、一般用医薬品(市販薬)のおよそ9割を取り扱い、販売ができる資格の「登録販売者」
近年では、さまざまな通信教育の講座において、人気資格として取り上げられるようになりました。

薬局・ドラッグストアのみならず、コンビニエンスストアやスーパーマーケットなど、市販薬を取り扱う多くの場所で活躍できるこの資格。
私も登録販売者になりたい!でも……

「ふつうの主婦でも、学生でも、受験できるのかな」
「試験問題はどんな内容が出るのかな」
「どうしたら合格できるのかな」

こんな疑問が浮かぶのではないでしょうか。

この記事では、登録販売者試験における「受験資格」「試験科目」「合格ライン」について説明します。

 

 

 

受験資格「不問、誰でも受験できます」

結論から言って、登録販売者になるために問われる受験資格の条件は一切ありません。
誰でも受験可能な、とても間口の広い資格となっています。

 

学歴・年齢など問いません

登録販売者は、2009年に誕生した、まだ歴史の浅い資格ですが……
以前は高校卒業もしくは同等の資格を持つ人などという制限がありました。

ところが、現在は学歴や年齢などの制限はまったくありません。
子どもからお年寄りまで、学歴がなくとも学生でも……
思い立ったら誰でも受験ができます。

たとえば、現役登録販売者の中には「もともと自分は文系で……」という人も少なくありません。
たとえ薬学部へ進んで薬剤師の道へ進むことが叶わなかった人でも、薬を扱う世界へ飛び込むことができるのが「登録販売者」という資格です。

すぐに資格者として働くことができなくても、合格すれば資格を失効することがありません。
試験に合格して、いざという時に求職活動を始めることもできるのです。

 

実務経験も問いません

以前は資格を取得するために「1年以上の実務経験」を積んでいなければなりませんでした。
こちらも、やはり現在では撤廃され、自由に受験ができるように。

なので、登録販売者として働く人の中には異業種からの転職者も多く、こうした人にとって新しい道に進むきっかけとなっています。

なお、実務経験は受験資格として不問ですが、合格した新人登録販売者は2年間の実務経験を経ることで「研修中」から管理者要件を満たす正規の登録販売者として働くことができます。

 

試験科目「手引きに沿った5項目が出題」

登録販売者試験は毎年マークシート方式の筆記試験が実施されています。

出題数は120問。
厚生労働省が通知する「試験問題作成に関する手引き」に沿って、5つの項目の専門知識について問われます。

5つの項目は以下のとおりです。

  • 1章 医薬品に共通する特性と基本的な知識
  • 2章 人体の働きと医薬品
  • 3章 主な医薬品とその作用
  • 4章 薬事関連法規・制度
  • 5章 医薬品の適正使用・安全対策

 

 

 

手引きは原則毎年改定される

「試験問題作成に関する手引き」とは、登録販売者試験問題を作成するにあたり通知される、いわゆる「試験範囲」です。
各都道府県はこの「手引き」の内容にならって試験問題を作成しています。

薬や健康に関する情報は、日々目まぐるしく変化します。
なので、この「手引き」の内容も原則として毎年改定されるものとなります。

「手引き」の内容は厚生労働省のホームページより、PDFで閲覧できるようになっています。
膨大な情報量に驚かれるかもしれませんが、資格取得を目指す人は、目を通しておきたいものです。

 

全国10ブロックで試験を実施

現在、47都道府県をおよそ10ブロックに分け、各ブロックごとに共同して試験問題を作成しています。
(ブロックの分かれ方は年度により変更することもあります)

これにより、共同して問題を作成した都道府県は同日に試験を実施します。

受験者は、各都道府県のどこの試験も受験が可能です。
そのため、異なるブロックの試験を、年度内に複数受験することもできるのです。

また、試験終了後は各都道府県のホームページに、実施された問題が掲載されることも多く、受験を目指す人の過去問対策としても利用ができます。

 

合格ライン「まずは全体の7割の正答をめざす」

登録販売者試験の合格ラインは、ずばり……

「全120問中70%以上の正答率」
「かつ各試験項目別で1章につき35〜40%以上の正答率(都道府県による)」

です。

合格率はおよそ40〜50%ほど。
地域や年度で異なります。

 

ほかの受験者の成績は関係ない

登録販売者試験の合格の決め手は、当日の自身の試験問題の正答率です。
受験者の成績順ではありません。

したがって、ほかの受験者が何点獲得したかなどは気にする必要はありません。
たとえまわりの受験者が全員満点を取っていたとしても、あなたがこの合格ラインを超えていれば「合格」なのです。

 

84点を獲得する努力はするべき

登録販売者試験は、誰でも受けられる資格試験です。
でも「誰でも受かる資格試験」ではありません。

満点を取れなくても7割の正答で合格できるこの試験は、言い換えれば最低でも84点を取るための努力(つまり勉強)をしなければ合格できないということです。

登録販売者試験の合格率が、資格ができた当初よりも低いと言われるのは、誰でも受験できるがゆえ、知識が浅いまま試験に挑む人もいるからとも考えられます。
勉強方法を工夫しながら、正しく知識をつけることで、きっと合格に近づくことができるでしょう。

 

 

 

老若男女だれでも挑戦できる資格です

登録販売者試験は、どんな人でも受験ができて、これからの自分の人生を切り拓くことができるきっかけとなり得る試験です。

取得すれば全国で就職できるチャンスがありますし、自ら手放さない限りずっと残る資格。
資格の取得を目指すことで、これからの人生が豊かになるかもしれません。
ぜひ、前向きなきもちで試験勉強に臨んでいただきたいです。

「まだ学生だから」
「もう歳をとってしまったから」
「今から資格の取得のために勉強なんて」

などと、足踏みする必要はまったくありません。

「登録販売者」という資格は、いつでもあなたの「変わりたい」という思いに応えられますよ。

自分を信じて、がんばってみましょう。
応援しています!

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