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登録販売者の理想と現実! ギャップに負けない働き方教えます

一般用医薬品(市販薬)に関わり、販売できる「登録販売者」
薬剤師に次ぐ「薬の専門家」として、ドラッグストアを中心とした店舗で活躍します。

合格を目指す誰もが、その後をイメージし、前向きに勉強に取り組むはず。
ところが、いざ資格をとり現場に立ってみると……
描いたイメージと、実際に働く自分とのギャップに、悩む人も少なくありません。

「登録販売者」の仕事の、どんなところにギャップを感じるのでしょう。
よくある「理想と現実」と、ギャップに負けず前向きに働くための方法を教えます。

 

 

 

 

よく聞く登録販売者のギャップの声3選

希望をもって試験に臨み、見事合格を勝ち取った新人のあなた。
働いてみると、それまではわからなかったことがだんだん見えてきます。

新人資格者がよく抱く「ギャップ」として、3点ご紹介します。

 

「もっと薬に携われるものだと思っていた」

ひとつ目は「医薬品を扱う資格なのに、薬に関わる時間が少ない」こと。
ドラッグストアで勤めるとこうしたギャップが現れると考えます。

 

医薬品以外の仕事がたくさんある

「レジ業務」をはじめ、商品の「発注」や売場の「メンテナンス」
「棚替」「品出し」「電話応対」など……

お客様からも声をかけられますし、とにかく大忙し。
医薬品売場にいることすらままなりません。

医薬品の相談接客は、たくさんあるお店の業務の、あくまで「ほんのひとつ」なのです。

 

医薬品担当になるとは限らない

お店には医薬品のほかにも、食料品や日用品などの商品の取り扱いがあります。
当然、それらの商品の管理もしなければならず、発注などする売場担当者もいます。
市販薬の資格者だからと、必ずしも医薬品の担当になれるとは限りません。

 

意外と「体力勝負」な現場

お店の仕事は基本的に「立ちっぱなし」
しかも「動きっぱなし」の状態がほとんどです。
品出し業務では重い荷物をあちこち運ぶこともあるので、体力も必要です。

 

「すぐにお客様のお役に立てると思っていた」

ふたつ目は「いざ接客になっても上手に応対できない」という現実。

試験勉強で得た知識だけでは通用しないということが、現場に立って分かることのひとつです。

 

商品知識と接客技術が圧倒的に足りない

登録販売者試験には「商品」や「接客」に関する設問はありません。
でも、現場に立つとこれらの知識や技術が必要になってきます。

いざお客様に相談をされると「どの商品を選んでいいのかわからない」という状況に陥ります。

 

お客様の相談内容は多岐にわたる

薬の相談も、あらゆる角度で質問や疑問を投げかけられますが……
お客様からの相談内容は、薬のことだけに限りません。
介護用品やペット用品、化粧品、日用品などの相談にも応えられる必要があります。

 

困ったときの相談ができにくい

実務経験を積んでいくと「研修中」がはずれ、管理者要件を満たす資格者として働くことになります。
一人で売場を任されることもあり、対応中にわからないことができたなど、困ったときに頼れる人がいないことも。

さまざまな人が働くお店の中で、意外と「孤独」を感じることもギャップのひとつです。

 

「自分の判断で適切な薬を選べると思っていた」

みっつ目は「自分の知識や考えで薬の販売ができない」というギャップ。
できない、とは言い切れませんが自分の状況、環境によっては不自由を感じるのではないでしょうか。

 

会社に「推奨販売品」のおすすめを求められる

商品の中には、そのお店の会社がおすすめする商品があります。
プライベートブランド商品(PB商品)などがあたり、これをよく「推奨販売品」と呼びます。

これらの商品を積極的に販売することが求められ、目標値やノルマが定められることもあります。

「推奨販売品」にも優れた商品はたくさんあり、商品知識を身につけることで自信をもってすすめられるようになります。
また、店全体でひとつの目標に取り組むことで、職場の活気につながることもあります。

そうしたあり方を目指さずに、本来売りたい商品があるにも関わらず、推奨販売品の選択を強いられることで、自身のあり方も見失いそうになる資格者もいるのではないでしょうか。

 

資格者として自信をもってはたらくためには

体力勝負の現場で、薬に関わる時間は意外に少なく、いざ薬の相談という場面になっても、上手に応対できないことも。
これが登録販売者の現実の一部です。
なんだ、と、がっかりした人もいるかもしれません。

でも、高い志をもって試験勉強に臨んだあなたは、明るい未来を手にするパワーを持っています。

ここからは、こんな現実でも理想を目指して活躍する方法や考え方をご紹介します。

 

⒈ 合格後も勉強を続ける必要がある

登録販売者は試験に合格してからも勉強を続ける必要があります。
それも「試験勉強とはちがう」部分を学んでいくことになります。

こんなことを優先して勉強していくといいでしょう。

 

商品知識を手に入れる

お客様からの問い合わせで多いのが

「○○という商品はありますか」
「○○はどこにありますか」

ではないでしょうか。

どんな商品があるか、あるいはないか。
自分の職場で取り扱う商品を把握して、ご案内できるようになりましょう。

似ている商品の「ちがい」についても目を向けてみるといいですね。

 

 

 

症状(病態)を理解する

次は「商品」と「症状」を結びつけられるようになりましょう。

「鼻詰まりがひどくてつらい」「胃がキリキリと痛む」などの悩みを聞いて、覚えてきた商品を結びつけるには、症状(病態)も理解する必要があります。

また、症状によっては医薬品以外の提案(受診勧奨など)ができるようになるのも、この勉強が必要になる理由です。

 

 

 

⒉ 市販薬以外の商品にも興味をもつ

先述したとおり、お客様の相談は市販薬「以外」なことも多いです。

「薬のことじゃないからいいや」とはならず、プラスαの対応ができるチャンスだと思って、お店の商品に興味をもちましょう。

介護用品や入れ歯用品などは、家族に高齢者がいるお客様からよく尋ねられます。
はじめて使用する人や、まわりに相談する人がいない人にとっては、店員である私たちが頼みの綱です。

また、健康食品やサプリメントも、医薬品と併せて紹介できることが多いです。
知識をもっていて損はありません。

 

⒊ 接客技術を得るための場数を踏む

薬の接客は緊張するし、うまくいくかわからない。
でも、経験が浅くてもなるべくお客様の相談にのることが重要です。

そのために、自ら積極的に声かけをすることも必要です。
なぜならお客様の悩みは、お客様の数だけあるから。

接客をしなければ、実際の相談内容を知ることができません。

そして、わからないことがあればすぐに相談できる窓口を把握しましょう。
ほかの資格者がいない時間帯も、近隣店舗やメーカーなど、頼れるところを作っておくことが大切です。

そうして接客対応したことをメモにとり、まとめます。
どういうお客様にどんな対応をして何を買ってもらったか。
わからなかったこともそのままにせず書き留めておくといいです。

 

ギャップに負けず希望を持って働こう!

最後に、登録販売者の仕事のギャップに負けない、とっておきの考え方をご紹介します。
それは「市販薬を売る資格だと思わない」ことです。

どんな資格者になり、どう役に立つのか、そんなことを一番に考えながら働くことをおすすめします。

あなたの未来は、きっと明るい!

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